しば漬け・京のお漬けもの処 〒601-1241 京都市左京区大原三千院道 TEL:075-744-4893 FAX:075-744-3022

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しば漬けの熟成の様子~発酵の補助作業の風景~

2013 年 9 月 1 日

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8月上旬に漬け込みが終わったしば漬けたち。

ただいま、漬け蔵で静かにゆっくりと熟成中です。

 

樽に漬けたしば漬けの中身はもう触ることが出来ません。

あとは乳酸菌による自然な発酵熟成を待つばかりです。

 

でも、ひとつだけ。

時々様子を見て調整しなければいけない事。

 

それは重石加減の調整。

 

しば漬けを漬けている「四斗樽」の容量は72リッター。

単純に考えるとおよそ70kgほどの重さしか入りません。

 

そこに漬け込みの際、およそ125kgの原料を漬け込み少しずつ重石で

しっかりと漬け汁を出して漬け込んでゆきます。

 

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この状態でおよそ90kgくらいでしょうか。

まだまだ樽からはみ出ていますね(笑)。

色目はきれいに赤く染まっているので、乳酸菌が活性化している状態です。

 

少しずつ少しずつ・・・

しっかりと効いている重石により、余分な水分を出して最終的には60kgほどに。

 

そのあいだに、

重石がしっかりと効いて目減りするほどに、重石の重心がずれて斜めになる樽が出てきます。

また目減りする程に、しば漬けと樽の間で異物が入らないように遮蔽しているビニールが

たわんできます。

 

均等に重石がかからないと、中のしば漬けの熟成が均等にならない事。

また重石がかからず放置すると、品質の低下を招きます。

 

しば漬けの漬け込みのあくまで主役は乳酸菌。

しかしその環境をいかに整えてやるか、それが漬け込み後の当店の仕事。

 

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少しずつ日々微調整を行なっていましたが、今日は朝から全ての樽の

重石加減の調整、ビニールの締め直しを行いました。

重石がしっかりと効いて全体的にずいぶんと下がってきたので、

これより先は比較的安定して重石がかかってくれます。

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少しずつ熟成が進んでいるしば漬けたち。

今年も良い新漬けが漬けあがっていますので、是非御賞味くださいね!

 

※熟成が進んでいる過程をみながら、赤志ば新漬けの賞味期限を要冷蔵6日から10日へ伸ばしました(9月1日)。

※最終的には2ヶ月ほど熟成した10月上旬、新漬け→通常品(賞味期限30日)と移行します。

 

伝統のしば漬け、手造りの京漬物 ~京都大原 志ば久(しばきゅう)~ 久保 統

この投稿は 2013 年 9 月 1 日 日曜日 6:33 PM に 漬物造り カテゴリーに公開されました。 この投稿へのコメントは RSS 2.0 フィードで購読することができます。 現在コメント、トラックバックともに受け付けておりません。

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